さかなのめβ

のんびりとゲームしながら考えたことを綴るだけのブログ。

【感想】FF15

 

 ※前ブログ2017/1/9投稿記事の再掲。

 

 12月も終わりに差し掛かるころにP5をトロコンしましたので年末年始はFF15に手を出しておりました。

 メインクエストモブハントサブクエスト釣りモブハント釣りサブクエスト釣り釣りサブクエストサブクエストモブハントメインクエスト……くらいののろのろ進行でやっていたのですが、先日メインクエストの方はすべてクリアしてエンディングに至ったので区切りとして感想を残しておこうと記事を作りました。

 作りました……が、自分でもまだ消化しきれていないものがあるので、とりあえず先に総括して感想を短く書いてみると、

 

「わかる部分だけを必死に掬い取っていた結果、気が付いたらつらいとしか言っていなかった」

 

……となりました。

 

 正直なところ、FF15はシナリオを追うだけでも50時間~は当たり前にかかる最近のゲームという括り (もちろん私のやっているゲームには偏りがあることが承知の上) で見ると「派手な演出をしない」作品だと思います。映像美で訴えかけることをしないということではなくて、感情移入のしやすいエピソードをかなり削ったように感じられる、という意味です。

 例えば主人公の親しい人が殺されたとして、それに憤りをプレイヤーが感じられるかはその人、あるいはその人と親しい関係者に対するプレイヤーの思い入れが強く効いてくるものだと思いますが、一部を除いてその思い入れを増すためのエピソードがほとんどありません。びっくりするくらい、ない。

 でも不思議と、長い時間、楽し気な会話だったり、馬鹿っぽい会話だったり、深刻な会話だったり、不和や不調を感じさせる会話だったり……決してエピソードではなく、自分がノクティス王子をあれこれ動かして、それにつられて話す仲間を見ていると、静かにこの面々には友情があるんだなあ、と感じられるつくりでした。

 そんな面々を見ながら、ああ旅をしたなあと思う作品でした。

 

 

▼以下結末ネタバレ

 ……ただ、それだけに、エンディングでは呆然としたのですが。

 じっくり一緒に旅をした結果、同じように旅をしてきて王子やその仲間に親近感も沸いてきたプレイヤーに、突きつけられる王子の死の運命は本当に辛かった。

 世界観というか六神と過去の王のことは熱心にモブから聞き取りしなかったせいかあまりよく理解できなかった(これが作中一番残念だなって思った部分だった)のですが、そのこともあってよくわからない神様との対話をする、王からの力を受け取るための旅……ということは念頭に置きつつも、どこか他人事のままのんびり旅をしていました。少なくともチャプター8までは。

 しかし、終わってみるとFF15はその旅全てが「王子の死への旅」というか「死ぬまでの最後の旅」になっているのがわかってただ呆然としていました。

 ラスト、アーデンとの決戦時に父親が死んだとき~、恋人が死んだとき~、というアーデンがノクトが無力であったことを嗤うシーンがありますが、あれが作中一番憤りを感じたシーンで、一番傷ついたシーンでもあります。どうしようもなくて、「うるせえ!知ってるわ!!」と長いこと裏事情を理解せず、気の向くまま魚を釣り上げ続けていたプレイヤー=私は叫ぶしかありませんでした。何より王子が本当に何も知らなかったことをその二つは象徴づけていて……本当にいたたまれない。

 ただ、そこで憤ってしまうほど何も知らなかったからこそルーナのつらさをわかってあげられなかったノクトが、仲間には死へ歩かなくてはならない使命のつらさを零すのはうまい演出だなあと思うと同時に、本当にただ零すだけで終わってしまうことにただ叫びたくなりました。旅の中であのメンバーに親近感を感じていればいるだけあのシーンは本当につらい。

 ただ、それを零すことができたという時点で、この旅の仲間はこれでよかったんだな、と思う自分もいて……大変複雑です。

 ノクトとルーナとの文通の温かさも、彼女の覚悟も、悲しい本音もなんとなく垣間見てしまった時点で、私の中でルシス王の末路は概ね決まってしまっていたのもその複雑さに拍車をかけている気がします。

 あの二人が好きな身からすると、ラストの選択は世界を救うためでもあるけれど、同時に果たせなかった「花嫁と再会する王子」のためのシーンでもあればいいなあ……と思っているのです……あなたに会いたい……ぐっ……(トラウマ)

 どうやら15‐2の存在もほのめかされているとかいないとか聞いていますが、そういう意味ではノクルナ夫妻についてはラストのアレも含めてそっとしておきたい気持ちがあります。でもTOX2のときも似たようなこと言ってたくせに蓋開けたら「ジュミラ供給おかしいありがとうございます(遺言)」だったので、案外夫妻が夫妻であればあっさり受け入れそう……ということで自分のことはあまり信じない方向で行ってみようと思います。だいじょうぶだいじょうぶ

 

 ……以上、感想というよりかは単なる苦しみを吐き出しただけになってしまいましたが、おおむね吐き出したので本記事は終わりとさせていただきます。

 

 ノクルナはいいぞ。

 

 それにしても、FF15発売はヴェルサス時代から10年待ち続けたことではありますが、終わってみれば普通に15として受け入れていました。

 10年も待つと、私の場合は期待も想像もありはするものの、大部分はただ受け入れるだけになるということがわかりました。わかってどうするのかは私も謎です。